日に日に寒さが増すこの時期、待ちに待ったイベントがやってきました。そう、クリスマス! そんな聖夜に生まれたという逸話をもつ小さな花、クリスマスローズ。
またの名を「冬の貴婦人」とも呼ばれる神秘の花を、『花の神話』(奏寛博 著)よりご紹介します。
この花言葉は、中世ヨーロッパの頃、騎士たちが戦場に向かうときに、自分を忘れないでほしいという思いを込めて、恋人にクリスマスローズの花を贈ったことに由来したといわれています。
花言葉が恋人同士で交わすような言葉であることからも、クリスマスローズは恋人たちの花ともいわれています。
クリスマスローズのエピソードは、恋人たちに関するもののみというわけでもありません。羊番の少女がキリストと対面した際、天使に手渡された花であったとも語られています。クリスマスの歴史そのものにも、関連深いのです。
*クリスマスローズの伝説
またの名を「冬の貴婦人」とも呼ばれる神秘の花を、『花の神話』(奏寛博 著)よりご紹介します。
ちなみにクリスマスローズの持つ毒は、空気に触れるとプロトアネモニンという物質に変化します。この物質が肌につくと、被れたり水疱ができたりしてしまいます。
*羊番の少女に授けられたクリスマスローズの伝説
これは最初のクリスマスローズがどのようにして生まれたのかという伝説です。
イエス・キリストがクリスマスの夜に馬小屋で産み落とされたという話は有名です。
イエスの生誕を天使が羊飼いの人々に伝えたところ、祝福のために数多くの人が贈り物を持参したそうです。しかし、ある貧しい羊番の少女はあげられるものがなく、何も持っていくことができませんでした。
そんな少女のもとに天使が舞い降りてきて、手にした百合を地面に向けて振りました。すると純白の花が咲き乱れ、少女はその花をイエスのもとへと届けたといわれています。
これが原初のクリスマスローズということです。こうした伝説も相まって、クリスマスローズはイエス・キリスト降誕の象徴とされているそうです。
ソフィア