有用植物利用法(32)~クリスマスの花・クリスマスローズ~

 《クリスマスの花~クリスマスローズ~》
古代ヨーロッパでは、原種のクリスマスローズが持つ清らかな香りには、人の心を癒やす効果があったと考えられていました。

この花言葉は、中世ヨーロッパの頃、騎士たちが戦場に向かうときに、自分を忘れないでほしいという思いを込めて、恋人にクリスマスローズの花を贈ったことに由来したといわれています。

花言葉が恋人同士で交わすような言葉であることからも、クリスマスローズは恋人たちの花ともいわれています。

*クリスマスにまつわる逸話

クリスマスローズのエピソードは、恋人たちに関するもののみというわけでもありません。羊番の少女がキリストと対面した際、天使に手渡された花であったとも語られています。クリスマスの歴史そのものにも、関連深いのです。

*クリスマスローズの伝説

日に日に寒さが増すこの時期、待ちに待ったイベントがやってきました。そう、クリスマス! そんな聖夜に生まれたという逸話をもつ小さな花、クリスマスローズ

またの名を「冬の貴婦人」とも呼ばれる神秘の花を、『花の神話』(奏寛博 著)よりご紹介します。

日本ではキンポウゲ科ヘレボルス属に分類されるものをまとめてクリスマスローズと呼称しますが、本来はその中でも、ニゲルという種類のものをクリスマスローズと呼びます。開花時期は12月から3月。ちょうどクリスマスの頃バラによく似た花を咲かせることから、この名前で呼ばれるようになりました。
日本で最も流通している種類の開花は4月頃ということもあって、クリスマスの花というイメージを持つ人は少ないのではないでしょうか。ちなみにヘレボルス属のニゲルとは、ギリシア語では「死をもたらす黒」という意味です。クリスマスとはかけ離れた暗いイメージです。
その名の通り有毒で、古代ローマでは住民の生活水にクリスマスローズの根を浸けて弱らせたところを攻め込んだという逸話が残っています。
またとして使うときは適量と最大量が決められており、子供や老人には与えないようにと厳しく管理されていました。
慢性的な足の痛風や関節の病気などに効くとされていますが、ヨーロッパでは躁鬱や精神不安定の際に使われたそうです。
花言葉:クリスマスローズの花言葉は、「慰め」「中傷」「私を忘れないで」「私の不安を和らげて」が代表的で有名です。
クリスマスローズは古い時代からヨーロッパで薬効のある植物として知られていましたが、またクリスマスローズの茎には毒があることでも知られていることから、「中傷」という花言葉があると考えられます。

ちなみにクリスマスローズの持つ毒は、空気に触れるとプロトアネモニンという物質に変化します。この物質が肌につくと、被れたり水疱ができたりしてしまいます。

*羊番の少女に授けられたクリスマスローズの伝説

これは最初のクリスマスローズがどのようにして生まれたのかという伝説です。

イエス・キリストがクリスマスの夜に馬小屋で産み落とされたという話は有名です。
イエスの生誕を天使が羊飼いの人々に伝えたところ、祝福のために数多くの人が贈り物を持参したそうです。しかし、ある貧しい羊番の少女はあげられるものがなく、何も持っていくことができませんでした。
そんな少女のもとに天使が舞い降りてきて、手にした百合を地面に向けて振りました。すると純白の花が咲き乱れ、少女はその花をイエスのもとへと届けたといわれています。

これが原初のクリスマスローズということです。こうした伝説も相まって、クリスマスローズはイエス・キリスト降誕の象徴とされているそうです。

ソフィア

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