有用植物利用法(21)~スウィートバイオレット(ニオイスミレ)②~
スウィートバイオレット①の続き
*日本ではニオイスミレは主として観賞用ハーブとして栽培され、良い香りのするその精油は香水や化粧品の香料として用いられているが、サンシキスミレも古くから園芸品種として栽培されている。これらの黄色の花にはビオラキサチン、深紫色の花にはビオラニン・ルチンなどの成分が含まれている。十八世紀の末ごろから、北欧で民間薬としてこれらの茎・葉を浄血や利尿などの目的で用いているのは、これらの薬効を利用しているものと考えられる。
*日本には約50種以上のスミレがみられるが、その殆どが食用になる。特によく食用にされるのがスミレ、タチツボスミレ、オオバキスミレ、スミレサイシン、ノジスミレなどである。薬効は花の色には関係なくどのスミレにも同じようにある。ただし、同じスミレでもニオイタチツボスミレのように毒性の強いものもあるため、採取には充分注意をする必要がある。
(スミレ・タチツボスミレ:日本全国に分布)
(オオバキスミレ:北海道・本州の日本海側・東北地方などの寒冷地に分布)
*スミレの食べすぎ・飲みすぎは吐き気を催すため、注意して控えめに摂取しましょう。
ソフィア