今日の散歩道(167)~温州ミカン

今日も快晴、青空を背景に色付き始めた温州みかんが、輝いています。 買い物途上の、元農家と思われる敷地の一角に植わっているこの樹は、まだ10年未満の若木、立派なサイズの果実ですが皮が分厚くゴツゴツした感じで、内袋も分厚く飲み込むには違和感が有る筈です。 見た目の豪華さと味わいは別のものです。

 私は奈良の生家の敷地で温州ミカンの木を2株植えていました、園芸店で既に実がついている苗木を見ますが、栽培する時は、先ずは実を付けさせずに樹勢を整えて、5年目ぐらいから実を付けさせるようにと聞いていました。 10年目位で外皮が手で剥き易い薄くなり、内袋も薄くなって、袋のまま食べれます、そして30年目ぐらい迄、毎年安定した美味しいミカンが鈴なりに実り、1株の木で5~600個位の収穫が有りました。

肥料は菜種油粕と有機化成肥料を、寒肥の後、初夏肥 そして7月頃に追肥、収穫後にはお礼肥料を株の周辺に埋める

だけの管理で毎年沢山の収穫を楽しんできました。

その後、壮年期を過ぎると、人間と同じで病虫害(アブラムシ カイガラムシの排泄物にカビが発生してスス病)の被害が樹勢の衰えを加速させて、葉っぱも小さく、枯れ枝が目立ち始め、急に実の付きが少なく成り、黄色く熟して始めて気がつく程度です。 温州ミカンは500年ぐらい前に中国から鹿児島に持ち込まれた実の種から芽ばえたのが最初といわれてますが、現在は実生ではなく、100%カラタチの台木にミカンの枝を接木して苗木を作っています、株元を見ればその痕跡がハッキリ確認出来ます。 昨今は野菜苗も接ぎ木が多く、キュウリやメロンの台木はカボチャ、西瓜はカンピョウ、ナスやトマトも同様、吸水力と栄養分の吸収力のあり、病虫害耐性ある台木を使った接ぎ木苗が主流に成っている様です。

山仲春男

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