クリスマスローズ~想い出の花
一番の想い出の花といえば、クリスマスローズ。ハンドルネームのC.Rもそれから取りました。
この花を知ったのはそんなに昔のことではありません。
学生時代からの仲良しが夫に先立たれました。残されたのは、中学生2人、小学生2人の、4人の子どもたち。
育児に専念していたブランクを乗り越え、医師に復帰したのですが、「睡眠不足だけど、食べて体力を保っている」という彼女を放ってはおけず、年1~2回、福岡まで慰問兼家事手伝いに出かけるようになりました。
忙しい彼女の息抜きは、少しずつ、木や花で庭をいっぱいにしていくこと。
ある時、真っ赤な傘を広げて地面に立てかけています。
何をしているのかと近づくと、足元に、あずき色に近い紫の可憐な花が、うつむき加減に咲いていました。
「クリスマスのころに咲き始めるからクリスマスローズ。でも、春になってもずっと咲き続けるよ。暑さに弱いから、日陰を作ってやってる。」
この時の、赤い傘とクリスマスローズ、それに彼女の姿とが、ひとつの映像として心に焼き付いています。
それからしばらくして、ハイムの山野草コーナー(2号棟前の駐輪場横)に、クリスマスローズが咲いているのに気付きました。
小ぶりですが、あずき色のと、少し黄色の混じった白との2種類です。
カメラに収めようと思いましたが、北を向いて咲いているので、自転車置き場に下りないと撮れません。するとバックに道路と建物が入って、どうにも邪魔なのです。
ようやく撮れたのがこの1枚。
花のように見えるのは萼(がく)。だから、長い期間咲いているのだそうです。
ガーデニングクラブの方によると、クリスマスローズを鉢植えで育てるのは、かなりの名人でも難しいのだとか。
私にはとても無理なので、山野草コーナーを眺めて楽しませてもらっていますが、あれから何年経つでしょう、ずいぶんたくさんに増えました。 (C.R)