今日の散歩道(165)~キク

早いもので、今日からもう11月、好天続きで空気や地面が乾ききっていたので、久し振りに恵みの雨です。

近所に奈良時代に瓦や須恵器を焼いた登り窯遺跡がある吉志部神社があり、その境内で例年開催されている菊花展を覗いてみました。 地域有志の、菊愛好家が並べているものですが、高齢化の為か年々並べている鉢数が、減少傾向に成っています。

僕は小学校の高学年の頃から、何故か年寄り臭い菊作りにハマり込み、近所の老人を師匠に菊作りを始めました、添付写真に有るような3本仕立てが中心でした。 今の時代と違ってホームセンターなんて便利な店もないので、老人を真似て全てを自分で調達。 培養土は鎮守の森にある照葉樹から出来た腐葉土を持ち帰り、それに川砂、米糠、籾殻、田んぼの土を混ぜて熟成。 肥料は菜種粕に水を加えて発酵させ(これが物凄く臭い)それを日干しする。 それと湿地場所でミズゴケを収穫してきた物を陰干し、これで一通りの準備完了。

菊作りで、重要なポイントは葉っぱが根元から花下まで同じサイズと間隔でついている事、水をやり過ぎると葉っぱの間隔が間延びして仕舞う、降雨などの跳ね返りで葉っぱの裏に土砂が着くと、根元に近い部分の葉が枯れて仕舞うので、それを防止し、且つ鉢の土質の湿度維持の為に、表土にミズゴケを敷くのが効果的。 同じ鉢で最後まで育てるのではなく、成長するのに従い、ワンランク大きい鉢に植え替え、花が咲く時期までに2~3回植え替えたような記憶があります。

仕立てる花は同じ高さ、同じ大きさの花で揃える必要があり、伸びすぎた茎には裁縫針を刺して成長調整したものです。

進学で郷里を離れた後は、亡母が引継ぎ、近所のゲートボール仲間に手伝って貰って続けてくれました。

山仲春男

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