今日の散歩道(116)~朝顔
子供の頃、夏の花と言えば真っ先に思い浮かぶのは朝顔でした、花壇のみならず鉢植えとして、殆どの家庭で栽培されていて、日常的に目にしていた記憶があります。
その後、大阪で住むように成ってからも、小学生が学校からプラスチック鉢で育てた朝顔を、夏休み前に大事そうに抱えて下校する姿をよく目にしたものでした。 その朝顔が近年になってすっかりマイナーな花に成ってしまった様で、家庭の花壇や玄関先の鉢植えでもその姿を見る機会が殆んど無くなって仕舞いました。
次々と海外からもっと魅力のある花々が移入されて、夏の花としての朝顔が、駆逐されてしまったと言う事なのでしょう。
毎日出歩いている散策ルートで、やっと見つけたのが添付の写真で、これは集会所の柵に巻き付いて花を咲かせていたものですが、栽培してるのではなく、過去に栽培していた頃のこぼれ種が発芽して芽ばえ、肥料不足の状態でやっと花を咲かせたもののようです。
朝顔は奈良時代末期に遣唐使が種子を薬用として(薬効としては利尿・下剤)持ち帰ったのが最初で、古代から身近な花として長年にわたって親しまれてきました。
私が子供の頃、足長バチに刺された時に、祖母が朝顔の葉っぱを揉んで緑色の液汁を刺された箇所に塗ってくれ、効き目が有ったかの様に思い込んでいましたが、その様な効果が有るとも思えず、ごく限られた地域のオマジナイの様なものだったのでしょうか。
山仲春男