今日の散歩道(109)~クサキョウチクトウ(草夾竹桃)

荒れ地の片隅で、ちょっと花のピークを過ぎた、当地では珍しい草夾竹桃が、咲いていました。

この植物は、高温多湿に弱く、東京以北の涼しい地域では一部野生化している様ですが、大阪では栽培も含めて目にした事もなく、なぜ荒れ地にポツンと根を降ろして成長しているのか、それが不思議です。

この植物は、北米のジョージアやアーカンソー周辺が原産で、日本には江戸時代に移入されたものですが、華やかな花の姿と、花の香が化粧のオシロイを連想する事から「おいらん草」と、呼ばれていました。

北原白秋の詩、「わが夢は おいらん草の香のごとし 雨降れば濡れ 風吹けば散る」は、良く知られています。

この植物は、ハナシノブ科の多年草で、樹木の夾竹桃とは、全く関係が有りません、近年は「クサキョウチクトウ」と呼ばれていますが、葉っぱの形、密集して開花した花の姿が「キョウチクトウ」に似ていることでこの呼び名が一般的に成った様です。

今の時代に「おいらん」という文言は、適切でないと言う事なのでしょう。

山仲春男

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