秋の七草の由来
秋の七草とは、ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウの、7つの“花”です。
万葉集の8巻に、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ和歌が2首あるのがもとになっていて、後に広く知られるようになりました。
「秋の野に 咲きたる花を 指(および)折り かき数(かぞ)ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花(おばな)葛花(くずばな) なでしこの花 女郎花(おみなえし)また藤袴 朝貌(あさがお)の花」
歌の内容は、「秋の野原で花を数えたらいい花が7種あったよ。これとこれと……」という、とても純朴で幸せそうなもの。
この2つの歌が広く愛され、世に広まっていったようです。歌の中で「朝貌」とあるのは、桔梗の説が有力とされますが、朝顔・木槿(むくげ)・昼顔などの説もあります。